ジーンズのファッション化





ジーンズが今のようにカジュアルファッションになったのは
歴史の中ではごく最近と言えると思います

それは第二次世界大戦が終わり
アメリカも平和な雰囲気が戻ってきたことからはじまります

もともと作業着であるジーンズですが
戦前からも労働者ではない一部の人に使われることはありました
例えば演劇の勉強をする大学生が
稽古で激しく動いても長持ちするズボンとして使ったりしていました
その中には少なからず女性でジーンズを履いていた人もいました
ですがそういうことも超少数派で
堂々と人前で履くものではなかったのです

それが今のようにファッションになった
1番の理由に
「映画のスター俳優がジーンズを履いていた」
ということを挙げることができるでしょう

中でも有名なのが
1953年 マーロン・ブラント主演「ザ・ワイルド・ワン」
1955年 ジェームズ・ディーン主演「理由なき反抗」
があります

ファンからすると語弊があるかもしれませんが
簡単に言うと「ヤンキー(不良)映画」で
かっこいい主人公がジーンズを履いているのです

ジーンズはカウボーイや激しい力仕事をする
悪い言い方をすると「アウトロー」な人が履いているズボンというイメージがあり
不良との相性が抜群だったのでしょう

男なら誰しも「悪に憧れる」という経験はあるのではないでしょうか




一気に平和が解放されたアメリカで、それが大ヒットし
マーロンブラントやジェームズディーンの真似をする若者が急増しました

不良映画をきっかけにカジュアル化したので
もりろん不良の中では絶大な人気で
ジーンズ=不良
のイメージができてしまったくらいです

そのため学校では
校則でジーンズを禁止したり
親が子供にジーンズを履かせないようにしたりと
ある意味偏見のあるものとして認識されていました

ですがその後も
多くの俳優はもちろん
ミュージシャンやロックスター
数々の偉人にジーンズは履かれることになります

それは、衣裳としてはもちろん
スターのプライベートでも愛用されるにまで愛される存在へとなっていきました

やがて時と共にジーンズはカジュアルウェアの代表となるのでした